メニュー

不眠症について

[2021.03.06]

脳神経内科の項目に「不眠症について」を追加しましたが、内容がやや多いので、こちらでも簡単にご紹介します。

眠れないと思っていても、実際には必要な睡眠時間がとれているのにそう思いこんでいることがあります。ある研究によると、夜間の必要な睡眠時間は25歳で約7時間、45歳で約6.5時間、65歳で約6時間と、加齢とともに少なくなるということが報告されています。

睡眠時間が7時間の人が最も死亡率が低く、8時間を超える睡眠時間の人は死亡リスクが上昇するという研究結果もあります。
寝すぎるとむしろ健康にとって悪いとは、驚きではないでしょうか。

睡眠の質により個人差はありますが、特にご高齢の方は6時間眠れたら良いと理解していただけたらと思います。



不眠症の原因としては、身体や精神的な問題、生活習慣、環境要因など色々ありますが、薬による治療をする前に生活習慣を変えることで改善することもよくあります。

夜9時に床に入るなど、就寝する時間が早すぎると深夜に目が覚めてしまいます。

睡眠時間にこだわらず、眠れなければ寝床から出て、前日の睡眠状態にかかわらず日中はなるべく活動的に過ごすことが大切です。

日中、眠くて仕方がないという場合には、短時間昼寝をするといいですが、昼寝しすぎるとまた夜眠れなくなるので、昼寝は30分以内にした方がよいです。 

ウォーキングなどの有酸素運動を、できれば夕方から就寝3時間前までに行うのもお勧めです。

自分なりのストレス解消法を行い、寝る前には、入浴、ストレッチ、アロマ、好きな音楽を聴くなどしてリラックスできると良いです。

寝酒は、確かに眠りに入りやすくはなりますが、睡眠の質を下げ、かえって目が覚める回数を増やしてしまいますのでやめましょう。

ブルーライトの影響などにより、睡眠の質が低下するので、寝る直前のスマートフォン、パソコン、タブレットの使用はやめた方がよいです。

以上のようなことに気をつけても、どうしても不眠が治らないときには睡眠薬による治療を行います。

睡眠薬は一度使い始めるとやめられなくなり、次第に量も増えていって怖いと感じる方もいると思いますが、最近の睡眠薬は副作用も少ないため、適切に使用すれば眠れるようになり、徐々に薬を減らしてやめられる場合もあります。

以上、ご参考になれば幸いです。なお、不安や焦燥感などが強くて眠れないような場合には、心療内科や精神科を受診していただくようお願いいたします。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME