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気づくことで何かが変わるかもしれません

[2024.12.01]

以前にも似たようなことを書いたかもしれませんが、最近もそう思うことがありました。
本屋に行くと、自己啓発や生き方についての本が山のように並んでいます。
その中には真理と言われるようなことも含まれていますが、結局自分で気づくということが重要だと思います。
読んで「あーそうかも」と思っていても、しばらくすると忘れてしまいます。
自分の実体験を踏まえて、「そうか、そういうことか・・・」と実感しないと自分のこれからの生き方に影響することはないと思います。

当院には、頭痛、めまい、認知症の他、色々な不定愁訴(頭がすっきりしない、胸がもやもやする、疲れがとれない、眠れない、朝起きられない、不安など)の方が多く来られます。
そういった症状をやわらげる薬を処方することで改善する方も多い一方で、悩んでいることに気づかないと根本的な治療にはならないのではという方もおられます。

認知症やパーキンソン病などの難病の方のご家族ですごく悩んでいる方もおられます。
自分の亡き父も結構な認知症でしたので、その気持ちはよく分かります。
しかし、亡くなる前に病気のこともよく分からない感じだったので、怖がることなく穏やかにあの世に旅立つことができて良かったと思っています。
それはある意味極端な例かもしれませんが、考え方を変えて気づくことで少しは楽になれると思います。
認知症ですぐに忘れても、困ったことをしても、動きが鈍くなっても、生きているだけでいいと思えるならどうでしょう。

悩んでいるということは、こだわっているということです。こだわりを捨てるということはなかなか難しいですが、できるだけそのようにできたらいいと思います。

さらに個人的なことで恐縮ですが、近年自分の近しい人が相次いで亡くなりました。
自分より少しだけ年上の方々で、かなりの衝撃を受けました。
それにより、自分が今生きているだけでいいのではないか、と少しでも思えるようになってきました。

細かいことを気にして、悩み、苦しむことは、人間として当然かもしれませんが、一歩離れて、幽体離脱したように自分を遠くから見つめるようにすれば、何ということもないと思えるのではないかと思ったのです。
自分も明日は生きていないかもしれません。それなら、悩んでいることはどうでもいいように思えないでしょうか。

以上のことは、以前聞いた法話などの影響もある程度あるかもしれませんが、自分で「気づいた」ことだと思っています。

少しでも参考になれば幸いです。

追伸 
先日、当院は開院して5年目を迎えました。順調に診療を続けることができたのは、皆様のおかげであり本当に感謝しております。
今後とも微力ながら頑張っていきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。




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