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片頭痛の新しい飲み薬が発売されます!②

[2022.05.30]

(前回の続きです)

気になる副作用については、1%以上の方に、動悸、めまい、悪心、疲労(無力症を含む)、異常感(ゆったり感、酩酊感を含む)などが報告されています。

ただ、そのような副作用は、数回使用していると徐々に慣れてくるようであり、効果の方が大きいため、実際には継続する人が多いようです。

※6/1追記:めまい・眠気・倦怠感などの副作用は、当初は20-30%など多いようですので、当初は休日(休前日)などに内服していただき、副作用が心配で症状が強くない方は、今までの薬の方がよいかもしれません。

用法・用量は、通常、成人にはラスミジタンとして1回100mgを片頭痛発作時に経口投与します。
副作用の強い人には50mg、また、効果不十分の人には200mgを投与することも可能です。

頭痛の消失後に再発した片頭痛発作に対し、再投与することができますが、24時間以内の総投与量は、200mg以内とすることとされています。

トリプタン製剤は、片頭痛が強くなる前の軽度の時に内服すると効果がありますが、レイボーは頭痛が起きてからある程度時間が経過しても効果があるようです。

価格は、レイボー錠100mg:570.90円で、レルパックス20mg1錠543.7円とほぼ同等です。
レルパックスの後発品と比べると高くなりますが、3割負担では1錠200円以下です。

今回発売されるレイボーの特徴をまとめますと、

・トリプタン製剤ではない新しい急性期治療薬であり、トリプタン製剤で効果が不十分な人にも効果があるかもしれない

・片頭痛の発症からある程度時間が経過しても効果がある

・血管収縮には影響を与えない(禁忌が少ない)

 ということになると思います。

急性期の治療薬としてはトリプタン製剤が長く使用されていますが、虚血性心疾患や脳血管障害の患者さんには使用できず、新たな治療選択肢が望まれていました。

実際に、処方可能となる日については、まだはっきりしておりませんが、早ければ6月前半までには処方できるようになるかもしれません。

当院でも早期から使用できるよう、準備を進めているところです。

片頭痛予防の注射薬の効果も良いようですが、今までの薬で効果不十分な方は、新たな急性期治療薬を試してみてはいかがでしょうか。
片頭痛に悩む人が、少しでも減るように期待しております。

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