熱中症に注意しましょう!②
前回、熱中症とその予防についてご説明しました。
それでも、つい無理をしてしまったり、エアコンをつけなくても大丈夫と考えたりして、熱中症が疑われる状況になるかもしれません。
今回はそのような時の対応についてご説明いたします。
めまいやふらつきなど熱中症の初期症状に気付いたらすぐ休むべきですが、もともと体調が悪いために頭痛や倦怠感を感じている方は、熱中症になっていても気付かないことがあります。また熱で意識がもうろうとしてきて、自分の状態を判断できないまま急に意識を失う場合もあります。
最近は、新型コロナウイルス感染症の症状とも区別がつきにくいので注意が必要です。
熱中症が疑われる状況で、意識がはっきりしない場合、また、水分補給や身体を冷やすといった対処をしても症状が改善しない場合などは、すぐに医療機関を受診しましょう。
救急車を呼んだ場合もそうでない場合も、現場では速やかな処置が必要です。
症状に関わらず、まずは涼しい場所へ移動し身体を冷やすこと、水分と電解質を速やかに補給することが重要です。
① 涼しい場所とは、風通しのよい日陰や、クーラーが十分に効いている室内などです。
② 身体を冷却する際には、まずは、衣服を脱がせ、ベルトやネクタイ、下着はゆるめて身体から熱を放散させます。
露出させた皮膚に霧吹きなどで冷水をかけて、うちわや扇風機などで扇ぐことにより体を冷やします。
冷却剤や氷などを首の両脇、脇の下、大腿の付け根の前面に当てて皮膚のすぐ近くにある太い血管を冷やしましょう。タオルを使ったり、部位を変えたりして同じ部位を過剰に冷やさないよう注意が必要です。
③ 意識がはっきりしているなら、電解質を適量含んだ冷えた飲料を飲みましょう。スポーツドリンクや経口補水液などが最適です。
意識障害がある時には誤って水分が気道に流れ込む可能性があるため、無理に飲ませることは避けて下さい。吐き気や嘔吐がある時は、口から水分を摂らせることはため、医療機関での点滴等の処置が必要となります。
本日、東京オリンピックが始まりました。テレビで観戦していると、気分が高揚して、つい自分も運動したくなるかもしれませんが、最近は1日中かなり暑いです。
運動するなら屋内のスポーツジムなどエアコンの効いた状況で、水分を十分にとりながら行いましょう。若いからといって過信は禁物です。
若い方から高齢の方まで、くれぐれも熱中症には注意して下さい!