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治る病気と付き合っていく病気?病気の原因とは①

[2022.03.23]

よく受ける質問に、高血圧の薬は一生飲まなければならないのですかといった質問があります。

回答としては、運動や食生活などの生活習慣改善により血圧が下がり、薬をやめられることもありますが、体質的に難しい方は脳卒中や心筋梗塞などの予防のため、結果的に飲み続けた方がよいです、ただ、薬を飲みたくないという方に強制するものではありません、とお話ししています。
つまり、一生飲み続けた方がよい方もいれば、そうでもない方もいるということです。

また、頭痛などの原因を知りたいという方もおられます。
頭痛のメカニズムについては、以前にご紹介したCGRPなど、ある程度分かっている部分もありますが、原因という意味では分からないことも多いです。
ストレスや疲れ、睡眠不足、気候・気圧の変動、生理の前後、長時間のパソコンやスマホの使用、起立性調節障害など頭痛が起こりやすい要因は分かっても、これが原因です、とはなかなか言えません。

そのような疑問が出てくるのは、そもそも、病気の種類や内容について良く分からないためだと思います。
私も医師になる前は、色々な症状について不安になったり、余計とも思われる心配をしたりしました。
少し話が脱線するようですが、医師になって良かったと思うことの一つは、そのような心配が軽減されたことです。
他の分野の事でも、分からないことがあると不安に感じるものですが、体調や病気については特にその傾向が強いと思います。
ここまでは分かっており、それ以降は分からないといったことを理解することで、たとえ全てが分からなくても頭がすっきりすることもあると思います。

長年、医師の仕事をしていて感じるのは、実は治る病気というのは比較的少ないということです。

(次回に続きます)

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