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CT検査とは?①

[2020.12.21]

前回の投稿で当院ではCT検査ができます、と書きました。実際のところ、CTで何が分かるのか、レントゲン撮影やMRIとはどう違うのかなど、よく分からない方も多いと思いますので、簡単にご説明します。

CTはいわゆるレントゲン撮影(単純X線撮影)と同様に、放射線を用いて検査します。ただ、レントゲンと比べると画像の質が全く異なり、CTではかなり細かい部分まで鮮明に見ることができます。画像の見え方自体も違うのですが、例えるなら、目がかなり悪い人が眼鏡をはずして見るのとかけてみるくらい違います。
レントゲンは放射線を一方向から照射してフィルムに画像を焼き付ける検査で画像も2次元なのに対し、CTは撮影部位に対して多角的に放射線を照射して画像を作るので、いろいろな角度からの画像を見ることができ、3次元的な画像を作ることもできます。
 
(この頭部CT画像はご本人の了解を得て掲載しています)

造影剤を使用して検査すると血管の状態や腹部の臓器の状態もより良く分かりますが、当院では、造影剤の使用には一定のリスクもあるため使用しておりません。ですが、造影剤を使用しなくても脳や肺、腹部の臓器に異常があれば、多くのことが分かります。脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、肺がん、肺炎、肝臓・膵臓・腎臓などの悪性腫瘍など、また、胃や大腸は管腔臓器のため小さな異常は分かりませんが大きな異常があればわかります。詳細な質的な評価はその他の検査が必要なこともありますが、異常があれば精査ができる病院にご紹介できます。

一方、検査をしないと異常があっても分からないままで病気が進行してしまう恐れがあり、それはできる限り避けたいと願っています。造影剤を使用しないCTの検査時間は横になってから数分で終了し、あまり時間のない方でもすぐに検査できますので、何か気になる症状があれば受診していただきたいと思います。症状はないけど検査したいという方でも自費で検査できます。
レントゲンと比べると放射線の被ばく量はCTの方が多くはなりますが、一般に通常の頻度での検査では発がんリスクに大きな影響はないとされていますので、あまり心配し過ぎる必要はないと思います。ただ、妊娠中の方は気をつけた方がよいためお伝え下さい。

次回、MRIとの違いなどについてご説明します。

 

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