新しい片頭痛の薬:ゲパントとは
近年、ゲパントという種類の新しい片頭痛の薬が開発されており、当院でも処方できる薬(リメゲパント:製品名 ナルティーク)もすでに発売されています。
片頭痛の病態にCGRPという物質が関与していることが分かり、片頭痛の予防にCGRP 受容体拮抗薬が使用されるようになりましたが、従来のCGRP受容体拮抗薬は注射薬のみでした。
ゲパントは経⼝投与が可能な CGRP 受容体拮抗薬です。
現在国内で使用できるゲパント製剤はリメゲパントのみです。
最近アトゲパント(アクイプタ)が国内での製造販売承認を取得し今後発売予定とのことですが、アトゲパントは予防目的のみで急性期治療には使用できません。
リメゲパントは急性期治療への適応もあり、従来のトリプタン製剤やラスミジタンと同様に片頭痛発作の時にも使用できます。トリプタン製剤やラスミジタンの効果が不十分または副作用があり使用できない場合に新たな選択肢となりそうです。
⼼⾎管系への影響が少なく、薬剤の使⽤過多による頭痛(薬物乱⽤頭痛)を誘発しにくいというメリットもあります。
片頭痛の予防として使用する場合は、リメゲパント75㎎を隔日(2日に一回)内服し、発作時に服用していない日は追加で飲んでよいとされています。
ただリメゲパントは2025年12月に発売されたばかりであり、発売後1年間は1回2週間分しか処方できないという国内のルールがあるので、当面は頓服での使用となりそうです。
また、価格は注射薬のCGRP受容体拮抗薬に近くやや高額(1錠約2900円、3割負担で約880円)ですので、その負担も考慮する必要はありそうです。
まだ当院で多くは処方していないので実際の効果は分かりませんが、片頭痛治療の選択肢が増えることは望ましく、期待したいと思います。

