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片頭痛の新薬の印象/頭痛の予防薬とは

[2022.08.25]

片頭痛の新薬の印象というタイトルですが、2022年時点の記事でしたので現時点(2025年5月)ではあまり新しくなくなりました。
その後の当院の頭痛診療の状況をご報告いたします。

2022年6月より使用できるようになった片頭痛の急性期治療薬のレイボー(ラスミジタン)は、残念ながら当院では処方することは少なくなっています。
というのは、くらくらする感じなどのめまい感が出ることがあり飲み続けられないという方が多いこと、従来のトリプタン製剤でも効果がある方が多いことからです。
ただ、特に副作用を感じることなく効果があるという方には継続しています。合う方には悪くない薬だと思います。

片頭痛の予防薬については以前とあまり変わっておりませんが、当院に来られる多くの頭痛の方には「以前より楽になりました」と感謝されています。
頭痛診療を行っていない一般内科ではあまり処方されず、脳神経外科でもあまり処方されていない場合があるため、頭痛が気になる方にはぜひ試していただきたいと思います。

以前から存在する薬ですが、カルシウム拮抗薬のミグシス(ロメリジン)や、昔はうつ病にも使用されていたトリプタノール(アミトリプチリン)、てんかんの薬でもあるデパケン(バルプロ酸)などが、片頭痛の予防薬として使用できます。
また、肩こりなどが強い方にはテルネリン(チザニジン)、天気や気圧関連の頭痛には五苓散、慢性片頭痛の予防には呉茱萸湯、高血圧の方にはブロプレスなどの降圧剤を組み合わせて使用すると効果的です。

それらは、頭痛の時だけ飲むのではなく、普段から飲んでおくことでつらい頭痛の頻度を減らし、頭痛があっても症状を軽減します。
ただ、頭痛に精神的な影響があるような方には、あまり効かない印象です。

新しい片頭痛予防の注射薬(アジョビ、エムガルティ)については、まれに効果がないという方もいますが、ほとんどの方は効果があったと言われます。
ただ、薬価がやや高額のため、予防薬などである程度コントロールできる方には積極的にはお勧めしておりません。
また、当院では、数回院内で接種した後は原則自己注射でお願いしています。

頭痛で市販薬を飲んでいても十分効かない、また痛くなるという方、薬を飲むほどではないがいつも頭が重いという方などは、色々試すことのできる薬がありますので、ぜひ一度ご相談下さい。

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